静岡大学 グリーンケミストリー研究部門

部門の目的

少子高齢化の急速な進展は急激な人口構造の変化をもたらした。人口減少、特に労働力人口は1998年を境に既に減少に転じており、高齢者は2025年頃27.4%に達すると予想されている。また、地球温暖化をはじめとするグローバルレベルの地球環境の悪化は人類と生態系の生存社会を脅かしている。このような深刻な社会や環境の変化に対応できる新たな社会システムの構築や科学技術の貢献が期待されている。

本グリーンケミストリー研究部門では、環境に優しいバイオ素材や食の安心・安全のためのイノベーション創出、生命機能の解明・探索研究を柱とし、豊かで活力のある持続可能な成長の実現に貢献する。

具体的な重要な研究課題と概要は以下の通りである。

 

 

【天然から各種生理活性物質の探索を中心とする食の安全・安心社会を実現する研究】

国民の生涯健康な生活を実現するために様々な生理活性物質を天然物から探索、同定および機能解明を行い、他国にない安全・安心を支える研究開発を進める。

 

【環境と調和する循環型社会を実現する研究】

・再生可能な資源・エネルギーを創出するための木質バイオリファイナリーに関する研究

木質バイオマスの利活用のためには効率的リグニンの分離やセルロースの糖化技術の開発が不可決である。本研究では、生物学的リグニンの処理やセルロースの糖化および得られた糖の有効利用による効率的木質バイオリファイナリーを実現する。

・有害物質の検知技術、化学的手法による無害化および清浄技術の構築

環境中の有害物質を迅速に検知する技術或いは除去する技術は、安心・安全社会の基盤技術である。有害物質の検知、除去技術を応用し、環境と調和する循環型社会の実現に貢献する。

 

【新規バイオ素材を用いた感染症等の早期検出を目指した先端的ナノバイオ研究】

バイオ素材は、分子認識の可能なナノ素子としてライフサイエンスや環境計測の技術進歩を可能とし、ものづくりを基盤とする産業のイノベーションを誘発してきた。新規バイオ素子の開発によりインフルエンザウイルスのような感染症の早期診断技術、ワクチン、タンパク質・生体構造の可視化・機能解析技術の高度化に資する研究を行い、高齢化・福祉社会に役に立つ安全・安心な社会を実現に貢献する。