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第4回グリーンサイエンスカフェ(2025年度)開催報告
「塩?それとも糖?それが問題だ! ~酵素を使って、見えない溶液の中身を見破ろう~」
2025年11月8日(土)、静岡大学静岡キャンパスにて、令和7(2025)年度第4回グリーンサイエンスカフェが開催されました。今回の講師は機能化酵素コアの中村彰彦先生でした。
イベントの様子
第4回グリーンサイエンスカフェは、静岡キャンパスで開催され、親子8組16名が参加しました。今回のテーマは、身近な「塩」と「砂糖」を題材に、酵素の力を使って“目に見えない違い”を科学的に探るという内容。中村彰彦教授が、楽しみながら科学の考え方を学べるよう構成された実験を行いました。
前半は講義形式で、塩と砂糖をどうやって見分けるかを参加者と一緒に考えるところからスタート。ChatGPTに見分け方を尋ねる場面もあり、最新のAI技術を交えたユニークな導入に、会場は笑顔に包まれました。「舐めて確かめる」という一般的な方法をあえて使わず、酵素反応を利用した科学的アプローチで実験を行うことが紹介されました。
その後、普段の授業ではあまり触れることのないマイクロピペットの使い方を練習。初めて触れる精密器具に最初は戸惑いながらも、学生スタッフの丁寧なサポートのもと、全員が正しく操作できるようになりました。
後半はいよいよ実験。
塩水と砂糖水を検出液で調べたところ、どちらも初めは反応しませんでしたが、酵素を加えて砂糖をブドウ糖と果糖に分解すると、片方の溶液が赤く変化。「これが科学の力か!」という声が上がり、子どもたちも興味津々の様子でした。さらに応用として、ブドウやコーラ、お酒など身近な飲料にも同じ原理を応用。作り方の違いによって反応が変化することに、保護者も強い関心を示していました。
参加者の声
アンケートには、次のような感想が寄せられました。
「マイクロピペットを使わせてもらってよかった!」
「初めて使う器具があって楽しかったです。」
「身近な食品に酵素が関わっているのが面白かった。」
「静岡大学の先生や学生さんと話せて、大学の雰囲気がわかりました。今後どんなことが学べるのか知る機会が増えると嬉しいです。」
多くの参加者が、実験を通して科学の面白さや大学での研究への関心を深めたようです。
まとめ
第4回グリーンサイエンスカフェは、酵素を使って「見えない違いを見破る」ことをテーマに、科学の原理を体験的に学べる内容となりました。中村教授のわかりやすい解説と実験を通して、参加者は身近な物質の中にも広がる科学の世界を実感することができました。来場者からは「また参加したい」「次はどんなテーマだろう」と期待の声も寄せられています。

来年度も、日常の中に潜む科学の不思議を楽しく学べる内容をお届けします。
