研究活動アウトプット
SBSテレビ「LIVEしずおか」で情報科学科峰野研のメロン栽培支援AIの取組みが紹介(2026年6月3日(水)18:15~)
グリーンAI研究コア/情報学部情報科学科の峰野研究室では、株式会社大和コンピューターとの農地創造研究に関する共同研究にて、高品質メロンの栽培支援技術の研究を進めています。
メロンの網目は、メロンが育ってきた履歴のようなもので、当研究室ではその変化を画像やデータで見える化し、熟練者の技術を次の世代に伝える支援につなげたいと考えています。今回、近藤農園@袋井市の近藤様らも交えて、IoTやAIを用いたメロン栽培過程の支援技術への期待などSBSテレビ掛川支局に取材いただき、以下の日時で放送される予定です。
【放送日時】
2026年6月3日(水)18:15~ SBSテレビ「LIVEしずおか」
【背景】
熟練のメロン生産者の方は、網目の出方や果実の状態を見ながら、今の管理が適切かどうかを経験的に判断されています。ただ、その判断は言葉だけでは伝えにくく、新規就農者が身につけるには時間がかかります。新規就農者にとって難しいのは、栽培マニュアルに書かれている作業そのものよりも、「今の果実の状態をどう読むか」という部分だと思います。網目の出方、果実の肥大、葉や環境の状態を総合的に見て判断する必要がありますが、これは熟練者の経験に大きく依存します。
当研究では、メロンの表面画像や栽培環境データを継続的に測定し、網目がどのように形成されていくかをデータとして記録・分析しています。これにより、「熟練者が見ているポイントを可視化」し、「教育や栽培判断の支援」につなげたいと考えています。研究が進めば、過去の良い事例・注意が必要だった事例と比較しながら、「今のメロンはどの段階に近いのか」「どこに注意すべきか」を示すことができるようになります。新規就農者にとっては、熟練者の見方を学ぶための教材や、日々の確認を補助するツールになる可能性があります。
目指しているのは、AIが生産者の代わりに「すべて判断」することではなく、「熟練者の経験をデータで補助」し、新規就農者が「なぜこの管理が必要なのか」を理解しやすくすることです。将来的な利点としては、まず栽培中の「変化を客観的に記録」できることがあります。これまでは生産者の「経験や記憶」に頼っていた部分を、画像やデータとして残せるようになります。また、良い網目が形成されたときの環境や管理の特徴を「後から振り返る」ことができるため、栽培技術の「継承や改善」に役立つ可能性があります。さらに、等級判定や出荷時の品質確認だけでなく、「栽培途中の段階で状態を把握」できるようになれば、「問題が大きくなる前に気づく」支援につながる可能性があります。
【最新論文情報】
掲載誌: 情報処理学会 マルチメディア、分散、協調とモバイル(DICOMO 2026 シンポジウム)(2026年6月末発表予定)
論文タイトル: 生長モデルを用いたメロン生育過程評価と品質推定の検討
著者: ヒダヤット ダニスアディラ,海老沢 源,小池 誠,小川 晋,土岐賢介,田代貴志,峰野博史
※本研究は、JST創発的研究支援事業(JPMJFR201B)の支援も受けて実施されました。
研究課題名: マルチモーダルフェノタイピングによる適応型情報協働栽培手法の確立
研究代表者: 峰野 博史(静岡大学 グリーン科学技術研究所/情報学領域)
峰野研究室のWebページ:https://wwp.shizuoka.ac.jp/minelab/
